猛暑や酷暑といったキーワードが飛び交う昨今、単純に「暑い」という言葉では言い表せない危険が迫っています。本稿執筆時点の2023年7月16日の午前4時30分時点の気温は26℃ですが、すでにタイマー設定しておいたエアコンは切れ、暑苦しさで目が覚めてしまいました。ちなみに都内近郊の我が家があるエリアの本日の最高気温は37℃予報となっています。
日本はすでに亜熱帯気候?
気候変動などによって、日本では線状降水帯による豪雨被害が頻発する一方で、都市部では猛暑日が続きそうです。猛暑日は35℃以上まで気温上昇する日となり、十数年前では真夏日(30℃以上の日)と聞くだけでも警戒したものですが、昨今の猛暑日はもはや「危険」が迫っていると判断して行動したいものです。
ちなみに余談ではありますが、熱帯性気候の東南アジアのタイと日本ではどちらが暑いと思いますか? 正解は日本です。数年前の8月に出張でタイを訪れたとき、空港を降り立った瞬間にじと〜とした高湿度を感じた反面、「あれ? 日本よりも涼しい!?」と思った記憶があります。じつは、今日のタイ(バンコク)の最高気温予想は31℃で日本よりも暑さは穏やかなのです。
キャンプなど外遊びでの注意点
日本は三連休(2023年7月15日〜17日)でちょうどキャンプやBBQを楽しまれている人も多いことでしょう。避暑地や標高の高い場所でのキャンプであれば、ある程度快適に過ごすことができるかもしれませんが、都市部のバーベキュー場利用は少し対策が必要になります。火を起こしてBBQグリルでお肉や野菜などを焼きながらビールを喉に流し込むのは最高の瞬間です。
しかし注意が必要で、キンキンに冷えたビールで水分を摂取しているつもりでも利尿作用によって飲んだビールの量以上に、水分が体内から出されているのです。とくに炎天下でのBBQは注意すべきで、帽子をかぶったり、首元を冷やすネッククーラーで対策するのもありです。最近では、ハンディタイプの携帯扇風機を愛用している人を多く見かけますが、炎天下のなかでの使用では注意が必要です。
人間が暑いときに汗をかくのは発汗により体温調整を行っているからで、ハンディ扇風機によって発汗が妨げられることによって体温を下げる手段が失われ、熱中症のリスクを高めることになります。とはいえ、日陰などの涼しい場所でハンディ扇風機を使用する分には身体全体の体温を下げてくれる効果はあるので、適材適所で使用することをおすすめします。
しっかり睡眠をとることで熱中症は防げる
残念ながら高温多湿の日本では皮膚部の温度を下げても、汗が蒸発しにくく放熱が妨げられることで深部体温を下げることができません。キャンプに出かける朝は、キャンプ道具の準備や遠方への移動で睡眠時間をしっかり取れないことがあるかもしれません。
それでもしっかり身体を休ませるには就寝時にエアコンを使用して脱水症状を起こさないのはもちろん、快適な室温と湿度を保ち睡眠をしっかり取ることを心掛けましょう。もちろん、起床後にはコップ1杯の水を飲むだけで寝ているときに失った水分を補給することができます。