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たどり着けるかは運次第!? 究極の秘湯・野湯探検記 【vol.06】鳴子温泉駅前の野湯/宮城県

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泉質が違う⁉︎ ひとつの湯船で様々な源泉を体感! 

思い切って、ゴロンと横になってみた。ちょうどいい湯温でとても快適であり、JR線の電車や国道を走るクルマを見ながら入浴できる野湯に、ちょっと感動を覚えたりもする。

しかし次の瞬間、背中やお尻がものすごく熱くなった! 川底のいたるところから、熱い源泉が湧き出ているのである。

思わず立ち上がると、白かった川底が一気に真っ黒になった。硫黄泉でお湯は白いが、どうやら湧き出る源泉が鉄分を含んでいるようで、底を少し掘ると沈殿した真っ黒な泥が舞い上がってくるのだ。

この場所から少しだけ離れてみると、お湯の色が少し緑がかっていて、川底も黒くはなかった。あちこちで湧き出している源泉はどれも同じではなく、泉質がそれぞれ異なるようである。

鳴子温泉郷は、日本にある全11種の泉質のうち、9種もの泉質を楽しめるという。そしてこの温泉郷の源泉の数は、なんと約400カ所もあるらしい。ものすごい数である。

至近距離でも複数の源泉を体感できるという、奥州三名湯の奥深さを味わえる野湯探検であった。

※一部に私有地を含む場合がありますので、野湯を訪れる際は事前に許可を取ることを推奨します。

                       

【データ】

■鳴子温泉駅前の野湯

■住所:宮城県大崎市鳴子温泉

■交通アクセス:JR鳴子温泉駅から徒歩で約10分

                     

【プロフィール】

■瀬戸圭祐(せと・けいすけ)

■プロフィール:アウトドアアドバイザー、野湯マニア。NPO法人・自転車活用推進研究会理事。自動車メーカー勤務の傍ら、自転車・アウトドア関連の連載、講座などを数多く行っている。著書に、全国各地の野湯を訪ね歩いた冒険譚『命知らずの湯』(三才ブックス)、『快適自転車ライフ宣言』(三栄)、『雪上ハイキングスノーシューの楽しみ方』(JTBパブリッシング)などがある。2023年7月現在、足を運んだ野湯はトータルで約100湯。

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