初心者キャンパーが乗り越えるべき壁:その3
「BBQで外側が黒コゲで中が生焼け」の壁
BBQあるあるでよく聞くのが「外が黒コゲで中が生焼け」の壁。原因は薪や木炭の火力が強いうちに食材を焼いてしまうからで、薪や木炭を使った調理では、着火直後の火が燃え盛っている状態ではなく、ある程度の熾き火(薪や木炭などが、炎が出ないで燃えている状態)になってから、食材を載せていくことが上手に焼き上げるポイントです。
初心者の場合、炎が上がっていないと火力が弱くなったと誤解しがちですが、じつは薪や木炭が落ち着いた熾き火の状態でも火力はしっかり保持され、遠赤外線効果で食材のなかまでしっかりと熱を通すことができるのです。
BBQコンロの上手な使い方は半分を薪や木炭を多めに置いた焼き場、半分は木炭を間引いて保温場所として分割すること。肉や魚の表面が香ばしく焼けたなら炭の少ない保温場所へと移すことで、芯までしっかり火を入れることができます。
初心者キャンパーが乗り越えるべき壁:その4
「背中が痛くて眠れない」の壁
初めてのテント泊のキャンプで「背中が痛くて眠れない」という経験をした人はいませんか? その原因はテントマット(インナーマット)を疎かにしたことです。テントやシュラフは慎重に選びますが、キャンプの達人たちは「寝袋とマット」にも気を配る人が多いのです。
快適な睡眠はマットによって大きく左右されます。地面からの冷気や熱を遮断し、地面の凹凸や小石などの緩衝材になるマット選びは、もっとも重要な要素となります。マットの善し悪しによって寝袋の性能が発揮できない場合もあるので、少しばかり値が張ってでも、性能が高いアイテムを選びましょう。
また、初心者にありがちなのがいきなりテントを張ってしまうこと。テントを設営する前に地面の凹凸を整地し、小石や枯れ枝などの突起物を除去してから、テントを張ることをお忘れなく。
初心者キャンパーが乗り越えるべき壁:その5
「キャンプ道具のお手入れ」の壁
最後はキャンプ道具のメンテナンスの壁です。自然と対峙するキャンプではテントの底面が地面と接することで汚れが付き、テントのなかは結露によって湿気で濡れた状態になってしまうことも。その状態で収納袋に片付けてしまうとカビの繁殖や素材の劣化にもつながり、次のキャンプで「テントがカビ臭くて眠れない」なんてことに。
カビや汚れは衛生的にも悪影響を及ぼします。小さな子供や気管支が弱い人は咳や喘息の原因になることもあるので、使用後は泥や土などの汚れを落とし、十分に乾燥させてから保管することが大切です。使用後のお手入れはテントやタープだけでなく、カトラリーや包丁、まな板なども忘れてはいけません。
スタッキングした状態やケースに入れた状態では汚れが固着し、包丁などは錆びが発生する原因になります。コンロやバーナーなどもしっかり汚れを落とすことで不完全燃焼などのトラブルを防ぎ、道具の寿命を延ばすことができるので、使用後のメンテナンスまでが「キャンプ」であることを覚えておきましょう。
【まとめ】壁を乗り越えることで楽しさ倍増!
キャンプの魅力は、自然と触れ合うことだけでなく、経験値を上げることで自分自身の成長がリアルに感じられることです。便利な日常生活と相反するキャンプでは、スキルの高さは快適さや楽しさに直結し、苦手だった壁を克服することが大きな喜びになります。キャンプの達人と呼ばれる人たちでも、最初は初心者であり、困った状況を何度も経験しその壁を乗り越えてきました。困難をどう乗り切るか、克服するかもキャンプならではの醍醐味なのです。