見よう見まねでキャンプをはじめましたが、ウェブの記事やキャンプの配信動画のように上手くいかず、泥沼にはまってしまった人も多いはず。その理由のひとつが、何でも賢くやってしまう家電製品に頼り切っているからで、木炭を使って火を起こすだけでもひと苦労。なかには「キャンプなんてやるんじゃなかった……」と、そこで諦めてしまう人も決して少なくはありません。
ただ、せっかく道具を手に入れて一念発起して始めたワケなので、途中で諦めることなく辛抱強く実践することが大切。最初のハードルを乗り越えてしまえば、この後の展開はじつにスムーズなのです。そこで、初心者キャンパーがクリアすべき5つの壁を具体例を挙げながら紹介していきましょう。
初心者キャンパーが乗り越えるべき壁.01
「収納袋に入らないテント撤収」
初めてのテント設営では、取扱説明書と睨めっこしながらなんとかカタチになってホッとしたキャンパーも多いでしょう。しかし、難儀するのはテントの撤収から収納袋に仕舞うこと。ここでやっておきたいのが、購入したテントを収納袋から出し、広げるまでの工程を動画で撮影しておくことが大切です。
理由は、どのように収納されていたのかを知っておくことが重要で、意気揚々とテントを広げてしまうと、撤収時に元に戻せなくなることが往々にしてあります。そこでスマホを使って動画撮影しておくことで、キャンプあるあるの一つである「使用後に収納袋に入らない」という壁にぶち当たるのです。
テントはインナーテントほかフライシートが入っているので、収納袋から取り出し広げる前に、どのように畳まれていたのかをしっかり把握しておかないと、元に戻すことができなくなります。
また、経験値の高いキャンパーの知恵として、現地では収納袋に戻さず、使用後のインナーテントやフライシートを一旦、ゴミ袋に放り込んでしまい、帰宅後に汚れを落とし、しっかり乾燥させてから防水スプレーでメンテナンスしておくと、せっかく購入したテントの性能低下を抑えることができます。
初心者キャンパーが乗り越えるべき壁:その2
「薪や炭に着火できずに苦労する」の壁
キャンプのメインイベントといえば焚き火やBBQ(バーベキュー)ですが、初心者にありがちなのが着火できずに苦労すること。その原因はいきなり薪や炭に火を着けようとすることにある。焚き火やBBQで火起こしする場合、まずは燃えやすい細い枯れ枝や枯れ草、落ち葉、軽く絞った新聞紙などをベースに、着火剤で火を着け、少しずつ大きな薪や木炭に火を移していくのが正解です。
火が燃え移ったなら火吹き棒(ファイヤーブラスター)や団扇を使って空気を送り込み、燃焼効率を上げることで火を大きくしていくこともお忘れなく。先日、キャンプ場で薪にホワイトガソリンを振りかけている人に遭遇しましたが、火事や火傷などの事故をひき起こす原因になる、非常に危険な行為なので絶対にやめましょう。