コンクリートジャングルなんて言われる大都会でも、よく見るとあちこちでいろんな〝自然〟が息づいています。街中で出会える小さな自然を観察してみませんか? 今回は、初夏の頃、ビビッドな黄色い花を咲かせる「オオキンケイギク」をご紹介します。
華やかかつ生命力が強いワイルドフラワー
オオキンケイギクは、北米原産のキク科の多年草。1880年代頃に日本に移入してきた外来種の植物です。5~7月頃にかけて開花し、明るい黄色の華やかな花が一面に。明るい黄色が初夏の青空に映える、とてもきれいな花なのですが、じつは「日本の侵略的外来種ワースト100」に選ばれているものです。
もちろん栽培は法律で禁止され、違反すると罰金もあり得ます。在来の植生に悪影響を及ぼす可能性があるため、ここ数年は各地の自治体が駆除に取り組んでいる「特定外来生物」なのです。
コスモスとよく似た黄色い花で、花の大きさは5~7cm程度。「黄色のコスモスと見分けがつかない」という声をよく聞きますが、キバナコスモスが咲くのは秋。夏前に咲いているなら、オオキンケイギクです。
また、葉っぱの形状がまったく異なっていて、葉に細かい切れ込みがあるコスモスと違い、へら型で薄黄緑色の葉が特徴です。