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プロが教える万全の雨キャンプ対策【vol.07】雷に遭遇した際の防衛&避難の基礎知識

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  • 落雷のイメージ
  • 日辰電機製作所の雷探くん
  • ウッドデッキに打ちつける雨
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キャンプ中の天候の変化は、じつに嫌なものです。急激に悪化したりすると慌ててしまって、きちんとした対応ができなくなってしまいます。とくに雷のときは対応方法が難しく、間違えた行動を取ると生命に関わります。

もしアウトドアでの活動中に雷に遭遇したとき、どのように行動すべきか、また、やってはいけないこととは何か。そして安心して避難できるように、正しい知識を持っておきたいですね。ここでは、アウトドア活動に詳しいフリーライターの打越俊浩さんに、雷への対応策を教えていただきました。

                                 

出発前に天気予報をチェック!

まずはキャンプに出かける前に、キャンプ場とその地域の天気予報は、しっかりチェックしておくことが大切です。「とくに、梅雨の後半から8月いっぱいは夕立で雷の発生する確率は高いので、情報収集は必須です」(打越さん)

                      

                      

そして、キャンプ場に着いたら、雷が発生した場合に備えて、避難場所をチェックしておきましょう。「まずは安全な建物があるかどうかを確認します。もし建物がない場合は、クルマの中が安全です。電線があるときには、その下も比較的安全だと言われています」(打越さん)

また、キャンプ場のような広く開けた場所は、とくに落雷の危険度が高いので、「テント内も含め、その場に居続けることは絶対に避けてください」(打越さん)。キャンプしていて、どうも雲行きが怪しいな、雷が来そうだなと感じたら、天気予報アプリの雨雲レーダーなどで天気を小まめにチェックするようにしましょう。

                                      

雷鳴が聞こえたらすぐに避難

注意したいのは、「遠くのほうから雷鳴が聞こえても、そのときはすでに雷雲がすぐ近くにある可能性があることです」(打越さん)。雷鳴がまだ遠いからと油断せずに、聞こえたらすぐに避難を開始しましょう。

                     

                      

また、「雷鳴が聞こえなくても、急に冷たい風が吹き出したり、強い風が吹き出したりしたら、雷が近づいているサイン」(打越さん)なので、すぐに安全な場所へ避難してください。

                                  

側撃雷に注意が必要

それでは、避難するときに注意すべき点を挙げておきましょう。

まず、「高い木の下は比較的安全」と言われたりもしますが、木に落雷すると、その電流が幹を伝わる途中で人間に飛び移ることがありますので、木には近づかないようにしてください。「これは、側撃雷という現象です。幹からは4m以上の距離を保つことが重要です」(打越さん)

                     

                        

もしも近くに避難場所がない場合は、「しゃがみこんで姿勢を低くするようにしてください」(打越さん)。そしてこのとき、「お尻を地面に付けてはいけません」(打越さん)。落雷で地面に伝わる電流でお尻にケガをするリスクがあるそうです。地面に接地していいのは、通電しにくいシューズだけと覚えておきましょう。

では、雷はいつまで警戒しなければならないのでしょうか。打越さんによれば、「雷鳴が聞こえてから、その後30分、再び雷鳴が聞こえなければ雷が去ったサインです」とのこと。これを確認して、キャンプを再開しましょう。

                                      

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