れっきとした伝統食材として親しまれている
ではなぜ、こんな危険な食べ物が生まれたのでしょうか? ヨーロッパでは、古くから北海で獲れたニシンを塩漬けにして保存する文化がありました。しかしその多くは身の部分に脂肪が多く、乾燥保存が難しかったといいます。そうなると塩漬けという選択肢になりますが、当時の食塩は貴重品。そのため塩を節約し、塩分濃度を薄くした塩水で漬ける方法が採られたのだといいます。
現在流通しているものは、樽の中で寝かせて発酵させた後、缶に詰めたものが主流。
日本で手に入るのは、「OSKARS」と「RÖDA ULVEN」という2種類のブランドが主です。スウェーデンでは北部の地域食という位置づけであり、春に獲れたニシンを漬け、毎年8月に解禁になることから、風物詩的な食材でもあるようです。
もちろん本国でも、臭い食べ物扱いなのは変わりませんが、正しい取り扱いと調理方法を知っていれば、おいしく食べられる食材なんだとか。次回は、シュールストレミングの「本場の食べ方」をお伝えします。
■シュールストレミング(三幸貿易)
■内容量:300g