ドイツ生まれの総合アウトドアブランド「Jack Wolfskin(ジャック・ウルフスキン)」。自然のなかでの新しい経験や、新しい自分を発見するアクティビティの提案と、環境保全に対する取り組みや啓蒙活動を目的として、体験イベント「JACK WOLFSKIN DISCOVERY CLUB 2023」を開催しています。
プログラムを通じて自然界の学びが得られるということで、今回は、年間で全4回を予定しているイベントの、第1回目となるフィールドワークに参加してきました。ブランド名にちなんでオオカミ信仰の山・御岳山をトレッキングします。
まずはケーブルカーで御嶽駅へ
ケーブルカーの滝本駅で、フラッグを目印に、ぞくぞくと集まる参加者たち。みなさん、ほとんどが初対面だということもあり、たどたどしく挨拶している姿が印象的でした。その後、御岳登山鉄道のケーブルカーに乗って御嶽駅へ。急斜面をゆっくりと揺られながら進んでいきます。
乗ること10分、御嶽駅に到着すると御岳ビジターセンターのガイドさんが待っていてくれました。この地を知り尽くしたガイドさんがいればトレッキング初心者でも安心ですね。
ビジターセンターのガイドさんが合流し、ここで自己紹介タイム。今回の参加者の年齢層は非常に幅広く、ジャック・ウルフスキンがさまざまな世代に愛されているブランドと、改めて気付かされました。
イベントでは、アウトドアアクティビティの魅力と、地域資源や環境保全の重要性を次世代に繋ぐ人材の育成のために、毎回、地元の中高生や先生を招聘しているそうです。
今回も自分が住むエリアの歴史や自然を学ぼうと、近隣の高校の生徒さんや先生が参加されていて、「単なる外遊び」のイベントではないと感じました。
あいにく、この日は雨天。トレッキングは内容を変更し、登山口から武蔵御岳神社までに。午後は、代々この地で受け継がれるしめ縄作りを、ワークショップで行うことになりました。
御岳神社に向けていざ出発
ふたつのグループに分かれて、ガイドさんを先頭にいざ出発! 途中で御岳の歴史やオオカミを信仰する理由などを聞きながら、進んでいきます。
その昔、御岳に日本武尊(やまとたけるのみこと)が訪れた際、濃霧が発生して道に迷っていたところにオオカミが現れ、日本武尊を無事、目的地まで先導してくれたと言われています。そして日本武尊はオオカミに、神として御岳に留まり、すべての魔物を退治するよう命じたそうです。
趣ある宿坊、藤本荘で御岳の歴史を学ぶ
御岳神社に向かう山中で、藤本荘という宿坊に立ち寄りました。こちらでは御師の片柳さんから、御岳エリアにまつわる講話をしていただきました。
御岳における御師の役割や、宿坊がどんなことをしているかから始まり、今回のイベントのメインテーマである、「なぜ御岳神社がオオカミ信仰と呼ばれているのか?」など、41代続く御師ならではのお話を伺いました。さらに、貴重なニホンオオカミの頭蓋骨を見せていただき、参加者のみなさんは、興味深く観察していました。
よく見ると後ろ側が削られているこの頭蓋骨、聞けば当時、「狐憑き」と呼ばれていた物の怪が人に憑依した時などに、骨を削り出し、薬として煎じて飲ませていたそうです。