テントやタープを張ったり、物を吊るしたり、キャンプではなくてはならない存在といえる「ロープ」。キャンプに行くなら、ロープの結び方(ロープワーク)はぜひとも覚えておきたいテクニックです。
基礎編(https://www.sotolover.com/2023/06/27940/)では、使う頻度の高いスタンダードな結び方を紹介しましたが、ここではちょっとレベルを上げて「中級編」をお届けします。基礎編と同じく、アウトドア・キャンプのベテラン、打越俊浩さんに教えていただきました。
中級編では、「トラッカーズノット」と「バタフライノット」という2つを取り上げます。使用頻度はあまり高くはないかもしれませんが、「いざというときに覚えておくと頼もしい結び方」(打越さん)です。また、ロープを収納するときに便利な結び方もあわせてご紹介しましょう。
荷物を固定するときにも使われる頑強な結び方 【トラッカーズノット】
「トラッカーズノット」(トラッカーズヒッチとも呼びます)は、トラックの荷台に荷物を固定するときにも使われる、「とても頑強な結び方です」(打越さん)。キャンプの荷物をまとめたり、木と木の間にロープを張ったりするときに使えるほか、「テントやタープの張り綱などにも応用することができます」(打越さん)。
ここでは、木と木を結ぶ場合を想定して、結び方をご紹介します。「もやい結び」などで、一方の木にロープが固定されているという前提で説明していきます。
【結び方の手順】
手順01/ロープの先端側に輪を作ります(元側のロープが上になるようにします)。
手順02/先端側のロープをその輪に通します。
手順03/先端側と元側を引っ張って締め付けると輪っかができます。
手順04/ロープの先端を固定したい対象物に巻き付けて、先端をその輪っかに通します。
手順05/ロープの先端を対象物側に折り返して、ロープに2回巻きつけます。
手順06/結び目をしっかりと締め付けます。
輪っかを作る位置は、巻きつける対象物の太さなどによって変わってきますので、長さを調整しながら進めていきましょう。一見複雑そうですが、やってみると意外と簡単ですので、まずはトライしてみてください。
ロープにいくつもの輪っかを作る結び方【バタフライノット】
「バタフライノット」とは、1本のロープにいくつもの小さな輪っかを作る結び方です。「食器などの小物をぶら下げておくときに便利です」(打越さん)。
キャンプ場では、直置きにするのがためらわれたり、とくに小物の場合は紛失の心配もあり、置き場所に困ったりするケースも多いと思います。そんなとき、このバタフライノットは、覚えておくととても役に立ちそうです。
【結び方の手順】
手順01/ロープのバタフライノットを作りたい位置に大きな輪を作ります。
手順02/作った輪っかの半分を回して、輪を二つにします。
手順03/下側の輪の部分を、折り返します。
手順04/折り返した部分を、上の輪に通します。
手順05/上方向、左右方向にロープを引っ張ると出来上がります。
【手順05】でロープを引っ張るときは、輪っかの大きさを整えながら行うのがおすすめです。