週末にプライベートでキャンプへ出かける人も多いかと思いますが、実はキャンプにはビジネスにも役立つ要素がたくさんあります。職場の仲間と行くキャンプにはさまざまな効用がある半面、気をつけておくべきポイントも。人間関係やビジネスに詳しい心理学の専門家・晴香葉子先生にお話を伺いました。
「チームビルディング」に効果的
かつては企業が会社行事として運動会やバーベキューなどを開催することも多かったと思いますが、若手社員の意識変化やコロナ禍の影響などもあり、最近はあまり聞かなくなりました。その一方で、ITベンチャーやスタートアップ企業などが、社員の親睦を図るためにキャンプを積極的に活用するケースはむしろ増えているそうです。
「それは、キャンプに社員同士の絆を深め、チームワークを高める効果があるからでしょう」と晴香葉子先生は解説します。
「キャンプでは一つの目標に向かってさまざまな作業を分担し、皆で助け合います。その過程で仲間意識や協調性が増し、連帯感が生まれます。これはビジネスにも通じるところがあります。また、キャンプは『他者観察』に適した場ともいわれ、共同で作業を行う中でそれぞれの適性や人間性などが垣間見えます。創業間もない企業でよく取り入れられるのは、限られた時間の中で個々の社員の適性や個性が把握でき、『チームビルディング』しやすいというメリットが注目されているのではないでしょうか」
キャンプでは皆で一緒に歌ったり、最後に声を合わせて一本締めをしたりすると、より効果的だそうです。
「これは『同期行動』といって、皆で同じ行動を取ることで一体感がさらに増す効果があります。ぜひ試してみてくださいね」