風化花崗岩が織り成す迫力ある奇景
このコースでは、部分的にちょっとスリリングな露岩帯があります。「馬の背」と呼ばれるあたりは眺望もよく、北には東六甲の山並み、南には芦屋・西宮の市街地と大阪湾、東には北摂の街並みが一望できます。
小笠峠から北側へ下り、車道に出てしばらく右へ進み、ガードレールが切れたところを右へ入って、再び登山道へ。
樹林の中を進むと、やがて荒々しい崩壊地へ。左側が崖になっていますが、一筋の踏み跡が続いています。
この付近で見られるのが、ちょっと珍しい食虫植物「モウセンゴケ」。
日当たりのよい湿地に生える多年草で、円形の葉には腺毛があり、その先端から粘液を分泌して虫を捕らえます。獲物がかかると、腺毛から消化酵素を出して栄養として取り込むという面白い生態の植物です。
葉っぱは1cmもない小さなものなので、注意深く探してみてください。近くでじっと観察してみると、ちょっと不気味ですが、非常に面白い形をしていて、「キモカワイイ」感じが楽しめます。
新緑の季節は、お外遊びに最適な心地よい時期ですが、草花にとっても、花を咲かせ種子をつくる大切な時期。次々といろんな花たちが美しい姿を見せてくれます。手軽に山歩きが楽しめる六甲山地で、ぜひ花探訪を楽しんでみてください。
【データ】
■樫ヶ峰(兵庫県西宮市越水社家郷山)