アウトドアに出かけて自然のなかでリラックスして過ごしているはず……なのに、イスに座りっぱなしで下半身がガチガチ、中腰で肉を焼き続けたら背中がコリコリに。なんてことはないでしょうか?
キャンプなどで起こりがちな体の緊張を、その場で解消できる体ゆるめ術を、整体師の高橋さんに伺ってみましょう。
「体の痛みやだるさ、こりなどの不快な症状は、病気や炎症がなければ、多くの場合は筋肉の緊張による血行不良が原因です。それが不良姿勢、たとえば過度な猫背や反り腰、座りっぱなしなどが長時間続くと、体は悲鳴をあげ始めます。
体は動かすことによって細部まで血が流れやすくなります。手先や足先の末端まで血をめぐらせる、ちょっとした運動を行って、固まったり使い過ぎた部分を開放してあげましょう。まずは準備体操的な動作を先にとり入れてから、大きな動きを行っていきます」
【CASE.1】肉を焼き続けて肩こりに!?~指ストレッチと腕振り~
指ストレッチと腕振り01./右手を前に上げ、手の平を上向きにして親指だけを折り曲げ、他の指は思い切り開いて伸ばす。
指ストレッチと腕振り02./次に人差し指、中指、薬指、小指の順に1本ずつ指を折り曲げていき、折り曲げていない指を力いっぱい伸ばしていく。
指ストレッチと腕振り03./左手も1、2と同様に行う。
指ストレッチと腕振り04./右腕を肩から前後にブラブラ揺らす。手の先を、なるべく遠くに離すように、肩から指先までの重さを感じるように揺らす。肩で力まないように振りこのようにして振るのがポイント。腕が重たく感じられたらOK。左腕も同様に行う。
【CASE.2】ねこ背で座りっぱなし~足のもち上げと足振り~
足のもち上げと足振り01./イスに座ったまま太ももの裏、ハムストリングスと呼ばれる部分の付け根(座骨のすぐ下)を下から片手で軽く押さえる。
足のもち上げと足振り02./そのまま股関節から足を持ち上げて、下ろす動作を4~5回行う。反対の足も同様に行う。
足のもち上げと足振り03./立ち上がり、イスの背につかまりながら片足を前後に振り子のように数回振る。足先を、なるべく遠くに離すように意識するのがポイント。足が重たく感じられたらOK。反対の足も同様に数回振る。
ココに注意!
イスに座るときのNGは「仙骨座り」です。仙骨座りとは、骨盤の後ろ側にある仙骨が座面に接してしまい、骨盤が大きく後傾している座り方です。インナーマッスルを使っていない座り方で、猫背になりやすく、お尻や腰に負担がかかります。イスに座るときは、お尻の左右にある座骨を座面につけるように意識して座りましょう。