スズメバチには焚き火と白い服で対抗を!
ミツバチ、スズメバチ、クマバチ、アシナガバチなど、ハチにもいろいろな種類がいて、国内のどこにでも生息しています。なかでも危険度が高いのがスズメバチ。活発になるのは7月~10月ごろで、刺されると最悪の場合、死に至ることもあります。
火や煙が苦手なスズメバチには、焚き火が有効。苦手な匂いの木酢液や忌避スプレー、ハッカ油スプレーも寄せ付けない効果があります。また、スズメバチは黒いものを天敵とみなして攻撃する習性があるため、服装にも注意が必要です。白っぽい服装を選び、黒髪は帽子で隠します。
チャドクガが生息するツバキ科の木は要注意
チャドクガは、本州以南の日本各地に分布しており、平地や低い山地で見られます。「茶毒蛾」という名前の通り、お茶の木につく害虫として知られていますが、同じツバキ科のツバキやサザンカにも生息しています。
チャドクガはツバキ科の葉に卵を産みつけます。卵から孵った幼虫は密集し、集団で葉を食べて成長していきます。いわゆる毛虫と呼ばれる見た目で、小さな「毒針毛」を持っているため、近くにいるだけで毒毛が皮膚に刺さることもあり注意が必要です。成虫の体も毒針毛におおわれていて、触れると激しい皮膚炎を引き起こします。
チャドクガは、卵、幼虫、成虫すべての段階で毒毛を持っています。肌の露出を避けることで、毒針毛が刺さるリスクを減らしましょう。
幼虫が活動する4月~6月、8月~9月は、「ツバキ科の樹木に近づかない」「木の下にテントを張ることを避ける」「毛虫が落下してくるのを防ぐため、テントの上にタープを張る」といった対策も合わせて行いましょう。
万一刺された場合は、ガムテープなどの粘着テープで取り除いてください。その後、強めの流水で洗い流し、抗炎症剤入りの軟膏で処置をします。
予防も万一刺された場合の準備も万全に!
以上、個別に見てきましたが、まとめると、以下のような基本的な虫対策も意識しておくのがよいでしょう。
●肌をできるだけ露出しない
●肌が露出する部位は虫よけスプレーをする
●整髪料や香水、柔軟剤など香りの強いものを身に着けない
●できるだけ薄い色の服を選ぶ(ハチ対策)
●【ハチ・ムカデ対策】バッグやゴミ袋、靴の中に潜んでいないか確認(ハチ・ムカデ対策)
また、万一刺された場合に備えて、針や毒液を吸い出せる「ポイズンリムーバー」や、消炎剤入りの軟膏を携帯しておくと安心です。
今回は、キャンプでの虫対策について紹介しました。これから夏にかけて、虫たちの活動が徐々に活発になってゆきます。万全の対策をして、虫に遭遇しない快適キャンプを目指しましょう!