野菜感覚で使えるから気軽に試してみて
食材として市場に出回ることはほとんどありませんが、山下さんによると「ノビルは野菜みたいに使える」とのこと。人によっては、野菜よりも美味しいと感じる方もいるほどだとか。
収穫したあとは土をしっかり洗い流しましょう。ひげ根をカットして、セロハンテープのような薄皮を1~2枚めくると、傷んだ葉がきれいに取れます。これで下準備はOK。生食もできますが、さっと湯がいて冷水にさらし、酢味噌和えにするのが一般的な食べ方です。さて、山下さんはどのように食べているのでしょうか。
「ノビルは油との相性がいいので、オリーブオイル漬けがおすすめ。10本ぐらいあれば作れます。細かく刻んで、オリーブオイルに入れてちょっと加熱すれば香りが出てきます」
「焼肉のときにも活躍するんですよ。市販の焼肉のたれに刻んで入れてもおいしいので、キムチ和えもいいですよ」と山下さん。ニラとネギを足したようなワイルドな香りと辛味が、ノビルの醍醐味だといいます。
身近な場所で手に入れることができて、汎用性が高い野草の万能選手、ノビル。実際に味わってみてください。
■監修:山下智道(やましたともみち)
■プロフィール:野草研究家・野草デザイナー・シャーマンハーブジャーナリスト。生薬・漢方愛好家の祖父の影響や、登山家の父の影響により、幼少から卓越した植物の知識を身に付け、現在では植物に関する広範で的確な知識と独創性あふれる実践力で高い評価と知名度を得ている。国内外で多数の観察会・ワークショップ、メニュープロデュース、ハーブやスパイスを使用した様々なブランディングを行う。TV出演・著書・雑誌掲載等多数。