エドヒガンとオオシマザクラの交配種がソメイヨシノ
「エドヒガン」は、日本に自生する野生種のサクラ。桜と言えば一番に連想する「ソメイヨシノ」の片親です。
街中の桜並木で一番よく見かける「ソメイヨシノ」は、エドヒガンとオオシマザクラの交配種。エドヒガンのほんのり薄紅色を帯びた花色の美しさ、大輪に咲くオオシマザクラの花姿のあでやかさ、そのいいとこどりをした優れた品種です。実生では育てられず、挿し木で増やした園芸種で、全国に点在するソメイヨシノはすべて遺伝子が同一のクローンです。気温や日照条件など環境が同じであれば、ほぼ同時にパッと咲いて、ほぼ同時にパッと散ってしまうのも、そのためなのです。
エドヒガンは、ソメイヨシノと比べるとやや花の時期が早く、その名の通りお彼岸の頃に咲き始めます。ただし、樹によって個体差があり、咲く時期も少しずつずれるので、3月下旬頃〜4月上旬頃にかけて比較的長く楽しむことができます。
ソメイヨシノと比べると、花はやや小ぶりで派手さはありませんが、その佇まいには深窓の令嬢のような気品が漂っています。今年は少し郊外へ遠出して、のどかな里山でのんびりお花見ハイキングというのはいかがでしょうか。
【データ】
■住所:兵庫県川西市黒川大上(黒川桜の森)
※里山を自由に散策することができます