ソトラバ

「眼鏡の専門家に聞く」春先の外遊びで「目」を守るサングラスは有害光線をカットするレンズ選びがカギになる【vol.02】

楽しい外遊びはソトラバで。アウトドアWEBメディア Soto Lover

  • サングラスのレンズ選び
  • 目に悪影響を与える太陽光
  • 太陽光から放たれる目への有害光線
  • 認定眼鏡作製技能士の兼子寿樹

   

日差しがだんだんと強くなるこの季節。海や山、川などアウトドアのシーンで気になるのは紫外線による「目の日焼け」です。そもそも目に対して太陽光はどのようなダメージを与えるのか、快適にアウトドアを楽しむためのサングラスの選び方などを、眼鏡作製技能士の国家資格を持つ兼子寿樹さんにお話しを伺うシリーズの第2回目です。

  

眼底に達する強い光でルテインを減少させるHEV

  

前回、紫外線=UVは地表に届く光のなかで、もっとも波長の短い光で380nm(ナノメートル)以下。可視光線は380~780nm、波長の長い光、赤外線は780nm以上であることに触れました。そして、UVのなかでもUV-Aは白内障を、UV-Bは角膜炎を引き起こす原因になることにも触れました。アウトドアにおいては、帽子をかぶるほか、サングラスを使うことでこれらを防ぐことが有効です。

さらに目の健康に気を配りたい人は、視力に関係する眼底の栄養素、ルテインを減少させてしまう有害光線HEVに関して認識しておくことも大切です。HEVとは、いわゆる青色光線、いわゆるブルーライトと呼ばれている380~500nmまでの波長のなかでも、400~420nm間の範囲の光をさします。

  

  

有害光線といえば紫外線と思われがちですが、じつは目に見える可視光線のなかでHEVは、もっとも眼病に影響しているといわれています。

「HEVは高エネルギー可視光線や酸化光線とも呼ばれ、水晶体を透過して眼底に達する強い光で、ルテインを酸化・劣化させてしまいます。長期的には加齢黄斑変性症などの原因となる可能性もあります」と、兼子さん。

  

   

ルテインは体内で生成することができないため、緑黄色野菜などを食事から摂取するか、またはサプリメントを摂ることになりますが、食事から摂取しようとすると大量の緑黄色野菜を毎日摂り続けなければなりません。現実的にそれは難しいので、現状のルテイン量をなるべく健康的に保っていきたいところです。

 

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