キャンプやハイキングなど、アウトドアで活動していると空を眺めることが多いもの。空に浮かぶ「雲」は天気を左右するものでもあり、アウトドアを楽しむ人にとって、気になる存在です。
お天気のいい日、青空にぷかりと浮かぶ白い雲。
もくもくと盛り上がって、なんだか筋肉質な雲。
空にふんわりとベールをかぶせたような淡い雲。
白いひつじが群れを成しているように浮かぶ雲。
どんより垂れこめ、今にも降りそうな灰色の雲。
雷鳴と共に近づくおどろおどろしい真っ黒な雲。
毎日のように見るけれど、同じ姿をしていることはありません。千変万化、さまざまな姿を見せる「雲」って、いったい何なのでしょう。
いろいろな雲について紹介していく『雲の図鑑』シリーズ。まず手はじめに、雲の正体について探っていきましょう。
雲はいったい何でできているの?
一言で言えば、「水」。大気中に含まれている水分が小さな水滴や氷の粒になって、集合体を形成したものが雲の正体です。水には、固体、液体、気体と3つの状態があります。そして水が気体の状態であるとき、「水蒸気」と呼びます。水蒸気は、その量と気温との関係によって、飽和状態になると気体ではいられなくなり、小さな水の粒になります。これを「凝結」と言います。さらに温度が低い時には氷の粒になります。
夏に冷たい飲み物をグラスに入れると周りに水滴がついたり、寒い季節に窓ガラスの内側に水滴がついたりする現象と同じです。これが大気中で起きると、雲が発生するのです。