ソトラバ読者の皆さま、はじめまして! 姫乃たまと申します。アウトドア愛好家のみなさんは、まず私のことを知らないでしょう。なぜなら私は単なるアウトドア初心者(ほぼ未経験)だからです。
この連載は、そんな私がナイフ一本だけ持って山に入れるようになることを最終目標にしています。その道のりは遠いかもしれませんが、最終目標が果たされる前に連載が終わらないよう、みなさまにおかれましては、時々アドバイスなどを頂戴しながらをあたたかく見守っていただけると幸いです。
さて、記念すべき第1回目は、まだまだ寒い日が続く昨今ということで、焚き火することにしました。
焚き火といえば、キャンプ好きな友達に連れられてお酒を飲んでいるうちに焚いてもらった体験しかないのですが、自分でできたら目標に一歩近づけそうですよね。
「欲望」そして「執着」を割って燃やす!
キャンパーっぽいので、今回はわざわざ薪を割ってから焚き火をしようと思います。
焚き火に必要なのは薪(当たり前)と着火剤、火ばさみとチャッカマンです。今回は薪を割るためにナタとトンカチ(ハンマー)と軍手を用意しました。
安全に焚き火ができるように東京都立城南島海浜公園のかまどがあるキャンプ場まで来たのですが、かまどがない時は焚き火台を使用してください。全てが燃えます。
全てが燃える……ということは、私のどうしようもないあれもこれも焚き火で燃やせる。というわけで、薪に燃やしたいことを書いてみました。
「欲望」そして「執着」です。
欲望に関しては燃やしてなくしたいのか、欲望を燃やしたいのかよくわからない感じになっていますが、一応前者を目指しているつもりです。
それでは欲望から割っていきましょう。
薪を垂直に立てたら、ナタの柄に近いほうの刃を薪に当てます。ナタを使うときは、利き手じゃない方だけ軍手をすると安全です。刃の上からトンカチで叩いたり、そのまま薪ごと上下して地面に打ち付けていくと、地道にヒビが入っていきます。
やがてパッカーンと割れるのですが……割れたのですが……なんか欲望がそのまま残っている気が……。
気を取り直して執着を割っていきます。
しかし、何度トンカチで叩けど、この木が欲望とは違う種類の木のようで、全く割れません。
……ヒビすら入らないので諦めました。
一体私が何にそんなに執着していると言うのですか!!!? 諦めてハイボールを飲むことにします。
いいのです。どうせ燃やせば全てはなくなるのだから。
ほかの木もいちいち割る必要のない細さだったので、キャンパーっぽさを目指すのは一旦諦めて、薪を組み上げることにしました。ほら、あんまり執着しちゃいけないからね……。