快適な冬キャンプのために欠かせない暖房器具。電源付きサイトなら家にある電化製品をそのまま使うことができて安心と思いがちですが、使えないものや使用時に注意が必要な物もあります。今回は、電源付きサイトで使える暖房器具選びについてご紹介します。
家にある暖房器具はキャンプ場でも使える?
電源付きサイトで冬キャンプをする際、電気ストーブやホットカーペット、電気毛布を使って暖かく過ごしたいと考える人は多いはず。とくに電気ストーブは、薪ストーブや石油ストーブよりも暖房効果が低くても、締め切ったテント内で安心して使える点は魅力的です。
しかし電源が確保できているとはいえ、どんな家電でも使えるというわけではありません。キャンプ場では、サイトごとに使える電力量が設定されていて、上限を超えると事故防止のためにブレーカーが落ちる仕組みです。
ブレーカーが落ちた場合、キャンプ場の係員に復旧を依頼する必要がありますし、復旧まで数時間かかってしまうこともあります。あらかじめ利用可能な消費電力を確認し、オーバーしないように計算しながら電気製品を使うようにしなくてはいけません。設定上限を超える暖房器具の持ち込みは避けましょう。
気になる消費電力の計算方法とは?
電源サイトでは、一度に使用可能な消費電力が1サイトあたり1000~2000W(10~20A)に設定されています。一人暮らしの家では20~30A、家族で暮らす家では40~60Aが一般的。いつもの感覚で使用すると、すぐにブレーカーが落ちてしまうため初心者はとくに注意が必要です。
まずは、持っていきたい電化製品の本体や取扱説明書を確認してみてください。キャンプ場によってはW(ワット)ではなくA(アンペア)表記のみの施設もあります。消費電力・定格消費電力としてW(ワット)数が記載されていても、A(アンペア)が記載されていない場合は、以下の計算で割り出すことができます。
【ワットをアンペアに換算する計算式】
消費電力・定格消費電力W(ワット)÷ 家庭用電源100V(ボルト)=電力の流れる量A(アンペア)
例)600Wの電化製品なら、
600W÷100V=6A
逆に、キャンプ場で使えるワット数を割り出すには、以下の計算式を利用します。
電源サイトで使える電流量A(アンペア)× 家庭用電源100V(ボルト)=電源サイトのW(ワット)数
例)上限10Aまでの電源サイトの場合、
10A×100V=1000W
電気が必要な電化製品ほどワット数が大きくなります。